Architecture

喜多俊之展

喜多俊之展 DESIGN TIMELESS FUTURE

会期:2021年10月9日~2021年12月5日
場所:西宮市大谷記念美術館

お天気もよく、お散歩がてらに香櫨園の近くまでお出かけしてきました。お目当ては日本とイタリアを拠点に活躍するプロダクト・デザイナーの喜多俊之さんの展覧会です。入口を入ると「サルヤマ」と命名された赤い大きなソファーが迎えてくれます。このソファー実は3つの普遍形の断片にわかれていて、組み合わせることで大きな円形のソファーになっているとのことです。

館内は1階に2会場、2階に2会場の計4つの会場に分かれています。どの会場から鑑賞しても問題ないようで、1階から鑑賞することにしました。最初に入ったのは様々なフォルムの椅子が展示された部屋でした。座ると音楽が聞こえ振動が伝わってくる椅子や、3本足の椅子、低い平均台のような椅子など、クッションのいいものから、硬いものまで、実際に座って座り心地を体感できます。

次の部屋は鉱物を主材料とした「未来空間」、「二畳結界」と名図けられた漆を塗った木の柱と畳からなる1.8m立方の茶室、30年前にサスティナブルとエコロジーを考え提案された「電線のない家」、高齢者の介護を考えた「人型ロボット」、1992年にセビリア万博の日本館回転劇場で使用されたハイテクノロジーを駆使した椅子など、時代を先取りした作品の数々に驚きました。

2階の1室は過去に発表された斬新なデザインの時計や眼鏡、電化製品、食器、椅子など生活に欠かせない品々が展示されていました。AQUOSシリーズでは途中でフレームの黒が初めてデザイン取り入れられたそうで、世界中のテレビの新しい形を提案されたといわれています。

最後の部屋は「デザインはすべての調和 Design is total Balance」と壁にかかれ、サスティナブルな社会へ向けて日本の伝統工芸品の和紙を使った「TAKO」と呼ばれる照明器具やランプシェード、漆塗り、有田焼、錫やアルミなどを使った食器類などが展示されています。

時代を先取りしたデザインが今では実際に形となって使われているものが多くありましたが、今後は限りある資源から、いかに再生可能なものを再利用し、「素敵な暮らし」(←喜多さんのデザインの根底の願いだそうです)が楽しめるのか、心豊かな暮らしを営んでいけるのか、立ち止まって考える機会を与えてくれた展覧会だったように思います。

おまけ:西宮市大谷記念美術館はお庭がとても素敵です。水琴窟や蔵があり、とてもきれいに整備されていて、椅子もあるので、自然の中で座ってゆっくりとくつろぐことも可能です。アート作品も数点ありました。また今は紅葉が見頃です。お近くの方は足を運んでみられてはいかがでしょう?会場内には喫茶コーナー(軽食はありません)もあります。

flyer



ギャラリー形式でアップします。写真をクリックすると大きな画像で表示されます。

 

おまけ

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