兵庫県立美術館 2024年度 コレクション展Ⅰ 白髪一雄誕生百年特別展示
ーコレクションからザ・ベリー・ベスト・オブ・白髪一雄ー
期間：2024年4月25日～2024年7月28日（会期中一部展示替えあり）
会場：兵庫県立美術館 常設展示室1・2・3・4・5・6 小磯良平記念室・金山平三記念室
少し遅れちゃいましたが、兵庫県立美術館で開催中のコレクション展の報告です。作品の一部は展示替えがありましたが、まだやってます。順番に紹介しますね。
白髪一雄誕生百年特別展示 [常設展示室１・２・３]
白髪一雄の大型作品が広い展示室に数点ずつ展示されています。ゆったりと見ることができ、迫力満点です。絵の前に立つと威圧感を感じます。白髪一雄さんは尼崎市出身。日本の抽象画家であり、戦後日本の前衛芸術を牽引したアーティスト集団、具体美術協会の中心メンバーとして活躍されました。ロープにつかまりながら足で描くフット・ペインティングで有名です。非常に厚みのある油彩画は、乾くのに何年もかかったものもあるそうです。展示数は19点と多くはありませんが、こんな機会でないと見れないのでは？超お勧めです。まさにザ・ベリー・ベスト・オブ・白髪一雄です。《懐素上人》という白で表現された作品や《赤い丸太》という赤いペンキが塗られた木を組みわせた作品もありました。どちらも初めてみました( ﾟДﾟ)
1950 年代から60年代にかけてー今井俊満、堂本尚郎、菅井汲、岡田謙三 [常設展示室3]
4名の方々の作品も前衛芸術ですねえ。展示作品は岡田謙三作品は1点のみ、今井俊満と堂本尚郎は2，3点と少な目ですが、菅井汲作品は13点と比較的多く展示されていました。紹介したお名前順にそれぞれ1作品ずつ写真をアップしています。
近現代の彫刻ー戦後作品を中心に [常設展示室5]
吾妻兼治郎のブロンズでできた《MU》シリーズや、森口宏一の多数の電球が並んでいるように見えるステンレスやブロンズを使った《作品》。高松次郎の《脚立の紐》は文字通り、脚立にいろいろな紐がまとわりつき、絡みついている作品です。白髪富士子の蛇行する1本の道を1枚の板で表現した《白い板》など、もうねえ、本当に見事です。凄いです。非常に面白いです。
書と文字の作家たちーヘイター、タピエス、アレシンスキーの版画 [常設展示室4]
ピエール・アレシンスキーのカラー・エッチングとリトグラフを組み合わせた作品《所有物の未来》シリーズはとても興味が湧きました。版画とはいえ、数式や文字、表などが周りに書きこまれています。中央のイメージとどんな関係があるのかはわかりませんが、配置や色がとっても良い感じ。パッと見た時はどこかの料理店のメニューかと思いました(;’∀’) アート感覚ゼロだわ私・・(つд⊂) 最後にアップしています。
白髪一雄誕生百年特別展示 解説
作品リスト
とりあえず、ここまでが1回の展示室です。写真をギャラリー形式でアップします。クリックすると大きな画像で表示されます。ブログ内の資料や写真の無断転載は禁止です。ご注意下さい。
さてさてここからは2階です。こちらは小磯良平や金山平三の両記念室と近代日本名作選と題した展示が行われています。
小磯良平ー小松益喜、伊藤継郎とともに [小磯良平記念室]
今回はかなりの作品が展示替えされ、スケッチなども展示されています。今回は小磯作品のみ何点かアップしました。
金山平三ー新出作品《祭り》の頃 [金山平三記念館]
兵庫県立美術館は非常に多くの金山作品を所有されているので、コレクション展のたびに多くの作品が展示替えされます。今回は昨年の特別展でも展示された約60×180という巨大な《祭》が再び展示されています。動きのある良い絵ですねえ。
近代日本名作選 [常設展示室6]
日本画家小坂象堂の数少ない洋画《草摘み（摘草）》や小出楢重《芸術家の家族》、佐伯祐三《タラスコンの遺跡》《広告塔》、林重義《舞妓 黒》など、それはそれは素敵な絵画が展示されています。一番のお気に入りは・・・山本敬輔の《ヒロシマ》かなあ？ピカソのゲルニカみたいでした。池田永治の《国土豊》は色合いがとても綺麗。日本の原風景ですねえ。そういうなら森月城の《行秋》も捨てがたい・・
ということで、今回はこちらの展示室も見ごたえ満々です。ゆくりと鑑賞されることをおススメします(*´艸`*)
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