倉俣史朗のデザイン ー 記憶の中の小宇宙
会場: 京都国立近代美術館
会期: 2024年6月11日 ~ 8月18日
主催: 京都国立近代美術館、朝日新聞社
協賛:竹中工務店
2023年11月に世田谷美術館で始まったこの展覧会。富山県美術館を巡回し、やっと京都にやってきました。こちらで閉幕ということで、いそいそと行ってきました。
倉俣史朗さんは、1934年生まれ。日本のインテリアデザイナーとして活躍されました。空間デザイン、家具デザインの分野で60年代初めから90年代にかけて世界的に傑出した仕事をされ、日本固有の文化や美意識を感じる独自のデザインによって1990年にフランス文化省芸術文化勲章を受章。国際的にも非常に高い評価をうけられています。そんな絶頂期のなか、1991年に56歳で急逝されました。
会場内のプロローグには彼の代表作である《ミス・ブランチ》・《ガラスの椅子》とともにラフ画やスケッチなどが展示されています。その後はエピローグまで年代順に5つのグループに分け、様々な変形した家具やランプ、テーブル、何本も針がある時計などがスケッチや設計図などとともに展示されています。どの作品も一切の無駄のない理想的な形というのでしょうか?本当に美しくそして綺麗です。まさに神業と思えるアート作品だと私は思います。30年以上が経過しているとは考えられません。
会場入り口前にある中階段の奥に展示されている《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》《シング・シング・シング》《アップル・ハニー》(←3つの椅子は設置されている期間が異なっています。公式サイトでご確認下さい)は座って撮影することができます。
余談ですが、代表作「ミス・ブランチ」は手作りに近いことから、1脚しかないと思っていたんですが、実は56脚作成されたそうです。その数字が彼の享年と同じとはなんとも皮肉なことです。
*作品リストと倉俣史郎の年譜は公式サイトからダウンロードしました。
flyer
倉俣史朗年譜
作品リスト
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