太田三郎展「人と災いとのありよう」
会期:2022年7月5日~2022年9月11日
場所:BBプラザ美術館
主催:BBプラザ美術館、株式会社シマブンコーポレーション
後援:神戸市、神戸市教育委員会、日本郵便株式会社、朝日新聞神戸総局、神戸新聞社、産経新聞社神戸総局、山陽新聞社、毎日新聞神戸支局、読売新聞神戸総局、サンテレビジョン、ラジオ関西
特別協力:和歌山県立近代美術館
協力:井原鉄道株式会社、SーHOUSEミュージアム、曲里一成、西日本豪雨災害『大切なもの』無償応急処置、出来る事を出来るだけチーム
太田三郎展に行ってきました。タイトルからしてちょっと気が重い感じです。阪神淡路大震災を身をもって経験したので、おっかなびっくりで出かけてみました。災害時の記録写真や、瓦礫などが展示されているのかと思い、心の準備をして会場へ。しかしそこには・・切手シートらしきものやポストカード様の作品が壁にたくさん展示されていました・・・???
flyerによると太田さんは肖像画や版画の作成から、広義の版画と考える切手を素材とした作品を発表。現在様々なテーマの作品を作成されているとのこと。ちょっとイメージと違いました。(*´∀`)
以下はアップした写真に沿って会場作品をピンポイントで解説してみました。
「POST WAR 75 広島の種子」:2020年に広島で採取した種子をレーザープリントした和紙に埋め込んだ作品
「COVID-19」:自宅周辺に落ちていたマスク・マスク・マスク。作者の目には異国から飛来した生命体のように映ったそうです。
「Brid-Netー 世界はつながっている「献花」」:青い農業用防鳥網の断片に菊の切手2枚を裏表で張り合わせたパーツを絡めて構成されています。切手の数は新型コロナで亡くなった人の数です。会期中も人数に合わせ毎日切手が増えていきます。献花ではありますが、できるだけ増えないことを祈っています。
「アート列車」:西日本豪雨災害・・井原鉄道の車両を大原美術館所蔵の作品でラッピングするプロジェクト。災害復興、コロナ禍の回復を目指し、地域を元気ずけるために行われた地域復興支援の1つ。
「Rescued photo」:西日本豪雨災害・・像が流れ落ちた写真をアートとして保管。大切な思い出を形として残す取り組みです。
「可部のおにぎり」:広島土砂災害・・泥に埋もれながらも実をつけている稲穂を見て、譲り受けた稲籾と真砂土で作製した土のおにぎり。土に埋めることで稲籾から芽がでてやがて収穫へ・・希望を感じる作品です。
「岸辺の情景」:東日本大震災・・漂着した木材や瓦礫でペーパーウェイトを作成・販売し、収益を復興支援に役立てようとするこころみ。
「Seed Project」:阪神・淡路大震災が発生した1995年から2020年まで毎日欠かさず採取した種子をその日の新聞の一面と組みあっわせた作品 いつの日か種子が芽吹く将来を予感させてくれる作品です。
「POST WAR」:太平洋戦争・・出征した兵士、孤児、被爆者の顔写真をメッセージ入りで紹介されています。
他にも多くの作品が展示されています。
災いと言っても千差万別ですが、テーマとしては重く、そして経験した人にとっては辛く思い出したくないものですが、将来を見据えた素敵な作品として発表する太田さんの手腕はとても素晴らしく、ほかに見たことがありません。沢山の人に訪れてもらいたい展覧会でした。
切手という小さき者たちが訴えるメッセージや問いかけを会場で感じ取ってみてはいかがでしょう?
ここで太田三郎さんのプロフィールを紹介するわよ~~
彼女は1950年山形県生まれ。国立鶴岡工業高等専門学校を卒業し状況。グラフィックデザインの仕事の傍ら、肖像画や版画作成を始めます。現在は岡山県津山市で独創的な制作活動を続けておられます。
flyer
作品リスト
ギャラリー形式でアップします。写真をクリックすると大きな画像で表示されます。
毎回同じじゃが、感性に訴える作品の数々!!素晴らしい!!アクセスも阪神電鉄岩屋駅下車すぐと抜群の上に、入場料金もリーズナブルじゃ!!星3つじゃ!!
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