渡仏から110年
藤田嗣治展
会期:2023年3月2日~2023年7月31日
場所:山王美術館
山王美術館で開催中の藤田嗣治展に行ってきました。
彼の作品を初めて見たのはパリ市立近代美術館でした。様々な色を使って描かれている絵画の中に、乳白色(お寺の白壁によう(;’∀’))のキャンパスに描かれた裸婦像が1点、展示されていました。妙に気になって長い間見てました。写真撮影もOKだったので忘れないように撮影したのが ↓ の「寝室の裸婦キキ」でした。
乳白色の絵画は1920年代、35歳頃の作品で「素晴らしき乳白色」と称賛され、パリ画壇で寵児となります。その後「乳白色のカンヴァス」は彼の代名詞となり、大原美術館やアーティゾン美術館でも同様の作品を見たことがあります。
この乳白色、藤田はこの技法を実現させるためにカンヴァスを手作りしたといわれています。その材料や過程は、長い間謎だったそうですが、近年、目の細かい麻布とタルクと呼ばれる灰滑石の粉が使用されたことがわかりました。タルクは水と親和性があり墨のにじみを防止するだけでなく、画材と混ぜることで透明度が増し、上品で美しい乳白色を生みだす効果があるそうです。(「没後50年 藤田嗣治展」プレスリリース参照) なるほど~。勉強になります。(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
アーティゾン美術館の作品は ↓ こちら「ドルドーニュの家」(実はもう1作品あったみたい・・(;’∀’))
山王美術館では、ホテルモントレ株式会社の創立者が五十数年にわたり収集したコレクションを公開・展示されており、他の美術館に貸与もしない代わりに貸借もしない方針だそうです。もちろん写真撮影も全館禁止。先日行ったアーティゾン美術館とは真逆ですねえ。(;’∀’)(;’∀’)(;’∀’)
うむ~~~と考えたんですが、今回の展覧会、こちらの美術館が所有する藤田嗣治作品すべてが展示されているとのこと、行かないともしかしたら、もう2度と見れない?ということもあり、意を決して行くことにしました。(大袈裟です( ´艸`))
展示されている作品は全部で54点。27歳でパリに入学する前の作品から、「乳白色のカンヴァス」に至る初期の作品、そして年代を追って晩年の作品まで、年代順に展示されています。途中、おかっぱ頭の自画像もちゃんとありました! 60歳代後半以降に描かれた子供をモデル(といっても彼が理想とした子供のようです)にした絵画も素敵でした。
ここまで来い、ではありますが、結果オーライでした ( ´艸`)
でも~~~藤田嗣治展のみの図録がなかったので(なんでやねん・・・ヽ(`Д´)ノ)、しょうがないのでPostCardを全買い(といっても18枚)してきました。素敵だな~~と思った作品がポストカードになっていたので、ほっとしました。
flyer
作品リスト
購入したPost Cardをギャラリー形式でアップします。写真をクリックすると大きな画像で表示されます。実物とはかなり違う印象になりますが、せめて雰囲気だけでも味わってください。
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