開館1周年記念 特別展
佐伯祐三 自画像としての風景
会期:2023年4月15日-6月25日
会場:大阪中之島美術館 5階展示室
主催:大阪中之島美術館、読売新聞社
協賛:岩谷産業、清水建設、パナソニック ホールディングス、非破壊検査
大阪中之島美術館が誇る世界一のコレクション、佐伯祐三の代表作143作品が展示された特別展に行ってきました。
プロローグでは、ライフマスクや自画像の展示に始まり、第1章は下落合風景や漂船を中心とした絵画が、2章ではパリの下町や店先を、第3章では最後にまとまった作品を描いたヴィリエ=シュル=モランという小さな村での絵画作品が展示されていました。
そしてきわめつけはエピローグです。絶筆に近い作品「郵便配達夫」「郵便配達夫(半身)」「ロシアの少女」「黄色いレストラン」「扉」すべてが展示されています。大盤振る舞いです。
昨年、大阪中之島美術館が開館した時、「郵便配達夫」を含めて数点展示されてはいましたが、これほどまでに多くの佐伯作品を一堂に見る事ができるなんて本当に感動です。
ありきたりの街の風景は、佐伯の筆にかかると、とてつもなく素敵な風景に様変わりします。人の営みが、生命の息吹が感じられます。魔法の様ですね。
開場内は、とてもゆったりと見て回れるように展示に工夫がされており、ほとんどの作品が写真撮影可能です。気に入った絵画はアップで撮影してみたりもしました。
絵画は苦手ですが、佐伯の作品は見ていて面白く、気持ちが安らぎます。他の人と何が違うのかなあ~~
キャンバスの作製方法(追記):音声ガイドより
佐伯祐三はパリ滞在中、短期間に非常に多くの絵を描いています。そうなると必要なのはキャンバスです。佐伯はシャトー通り13番地のアトリエでキャンバスを作っていたそうです。その方法は、まず鍋に湯を沸かしてにかわを溶かし、その中に油を入れ混ぜます。そこに日本から持ってきたマルセル石鹸をわさびおろしでおろして入れ、さらによく混ぜます。水と油がよく混ざったところに胡粉を入れ、木枠に貼った布に刷毛で塗り、乾くのを待って完成です。このお手製のキャンバスは絵具が速く乾き、重ね塗りに向いていたでそうです。
藤田嗣治も手作りのキャンバスを作成していましたが、なんと佐伯もだったんですね。
flyer
作品リスト
風景画を中心にギャラリー形式でアップします。写真をクリックすると大きな画像で表示されます。
なおすべての写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 – 非営利 – 改変禁止 4.0 国際」
ライセンスでライセンスされています。
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