Contemporary Art・Art

吉本直子 いのちをうたうー衣装、痕跡、その祈り

注目作家紹介プログラム チャンネル14
吉本直子 いのちをうたうー衣装、痕跡、その祈り
会場: 兵庫県立美術館 ギャラリー棟1階(アトリエ1・ホワイエ)
会期:2023年10月28日~2023年11月26日
主催:兵庫県立美術館
協賛: 公益財団法人伊藤文化財団、兵庫県立美術館「芸術の館友の会」
助成:公益財団法人中内力コンベンション振興財団、NOMURA 野村財団

注目作家紹介プログラムは兵庫県立美術館が2010年度より毎年開催しているプログラムです。担当学芸員が今最も注目すべきと考える作家を個展形式で紹介する企画展で14回目の開催です。今回は兵庫県加西市出身の現代美術家、吉本直子さんの作品が展示されています。

会場正面には天井まで届く真っ白の壁。よく見ると様々な大きさの白いブロックが積み重ねれらて作成されています。このブロック、実際に人が着用した白い古着を方形に圧縮し、ポリ塩化ビニールと言う樹脂で固めて作られたもので、袖の形が残っていたり、レースやファスナー、はたまた商品タグがあったりと、それらを着用した人の痕跡を感じるものとなっています。その数なんと5000個?着?!!壁の前には対峙するかのように1つだけ椅子が置かれています。鑑賞する人はそこに座って壁の上部から照らされた淡い光を反射する壁と見つめあう構成になっています。

また《地の残像》と名付けれたベッドのような直方体の台や、多数のシャツの袖で構成される《白の棺》も展示されています。立体作品として紹介されていますが、私は空間全体を使ったインスタレーションのように思いました。作品に使用されたシャツは古着であることが必要で、そこから感じるのは、それまでの個々の時間や記憶。白にする意味は、一からの再生でしょうか?なかなか難しいテーマですが、静かな空間で椅子に座って壁と語り合うのもおつなモノです。

ホワイエには「Co3コンテンポラリー・ダンス・オーストラリア」とのコラボレーションのもと、吉本が手掛けた《アーカイブス・オブ・ヒューマニティ》の様子をビデオで見ることができます。さらに天井には2020年に行われた「ザ・バードメーカーズ・プロジェクト」のワークショップで作製された鳥が舞っています。黒いカラスが多かったです。このプロジェクトは世界各地の人々が、自身の古着を使って鳥をモチーフとした作品を制作する活動で、アトリエ1までの廊下の壁に詳しい紹介が掲示されていました。

あっ、そうそう、作品に使用されたシャツは洗濯してはいますが、漂白はしていないそうです。なかなか斬新な現代アート作品でした。面白かった~~~~

 

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作品リスト

 

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