Contemporary Art・Art

松井 智惠 置き去られた鏡

松井 智惠 置き去られた鏡
会期:2024年3月23日~2024年4月20日
会場:Gallery Nomart  ギャラリーノマル

松井智惠さんの個展の案内のお葉書が届き、印刷されていた配色の綺麗な絵画にうっとりしていたところ、なんと、個展にあわせて作成されたアートブックが先行販売されるとわかり、まずは購入。(*´艸`*) なんでしょうねえ、無性に欲しくなったんです。

松井さんは、物語の発生する装置として、インスタレーションを制作してこられたそうで、他にも映像、写真、絵画など様々な形態の作品を発表されています。今回の個展はモノタイプの作品です。モノタイプとはガラス板やアクリル板に絵の具などで描いたイメージを紙に刷りとる版画手法で、左右反転した鏡像の作品が1枚だけ出来上がるものです。

ちなみに会場内に1作品だけ、ガラスに描いた後とそれを写し取った作品が展示されており、作製工程がよくわかります。身近なものとしては、絵の具を塗りつけた紙を半分に折り(もしくは別の紙をのせ)、絵の具を転写させるデカルコマニーに似ています。

ギャラリー受付でいただける鏡について書かれた散文を手にし、会場に流れる作家自身の朗読とともに、数々のモノタイプ作品を鑑賞させていただきました。作品の配置も物語になっているようで、順序に沿って見ていく方がより作家の意図が分かりやすいようです。どの作品も使用されている色が私好みです。何点かの作品の横には可動式の鏡が設置され、作品を対象的に→本来描いた姿で見ることができます。周囲の作品が鏡に写りこみ、摩訶不思議な世界に引き込まれます。

入口正面の壁の作品群は曼荼羅を表現されているとのこと。一番上にある深い青を使った作品《Saphinen Clay / サフィアン・クレ》←宇宙を表現されているのかしら?は幻想的で他の作品と一味違っていて、とても素敵でした。

肝心のアートブックは、2階に原画とともに展示されていました。蛇腹折り形状になっており、8点の作品に加え、その裏には松井さん自らが書き下ろした詩が鏡文字で記され、表紙と裏表紙には丸い鏡が埋め込まれています。もちろん松井さんのサインも入っています。本を収納する紙ケースには銀色のシルクスクリーン刷りが施され、とてもキラキラしていて綺麗です °˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖° 20部限定で、私は3/20でした。買えてよかったです。

他にも展示されていない作品として、今回の個展「置き去られた鏡」の準備期間にあたる2月9日からの35日間、1日1枚描かれた「今日のちゃありい」というモノタイプ作品も見ることができますので、ぜひ2階にも上がってご覧になってみてください。

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松井智惠 散文

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