「綠煙晴 ーGreen smoke is clearー」
「I, Pencil わたしは、鉛筆」
会場：TEZUKAYAMA GALLERY
会期：2024年3月22日～2024年4月20日
TEZUKAYAMA GALLERYでは、木藤純子、作元朋子、御村紗也、ユ・ソラの4名によるグループ展「綠煙晴 ーGreen smoke is clearー」と長谷川学の個展「I, Pencil わたしは、鉛筆」が開催中です。順に紹介しますね。
「綠煙晴 ーGreen smoke is clearー」
木藤純子 | Junko Kido
「その場所でしか成立しない作品｣として、時の移ろいや、場所の持つ固有の力を借りながら、鑑賞者と場とのランダムな出会いを創出することで、その場に居合わせた鑑賞者の知覚を通じた個人的な体験として、深く感性に呼びかける表現を目指している。(公式HPより） 会場では、グラスを使った作品や絵画などの展示のほかに、窓辺にはグラスや、季節の花びらなどが入った封筒が置かれ、窓から差し込む光や見る方向で作品の印象が違って見えます。桜の花びらが1枚窓ガラスに張り付いていたり、壁に書かれた子供の落書き？のような文字でさえも、見ていて落ち着いた優しい気分になれます。
作元朋子 | Tomoko Sakumoto
「陶芸の技術を用いて新しい形、美しい色彩を探求することで、陶芸の持つ可能性を広げたい」という作家の思いの元、磁器による立体作品を制作されています。（公式HPより）
一見すると巨大な消しゴムのようです。何で作られているのか聞くまでわかりませんでした。作品の持つやわらかなフォルムは磁器に見えません。非常に美しい線を描いた作品は高い技術と膨大な時間を重ねて制作された賜物。とてもクオリティーの高い作品です。
御村紗也 | Saya Mimura
日に照らされた影、風に揺れる木々の音、 肌で感じる温度や空気の香りといった「刹那的な時間や情景」をモチーフとした絵画作品を制作されています。対象をドローイングや写真として一旦保存し、更にそれらをシルクスクリーンに置き換えたり、ペインティングの技法を織り交ぜながら作成された作品です。背景の黄～青に変化する背景に重ねられた金で描かれた曲線が、光の変化を感じます。とても綺麗な作品です。会場内では５つの作品が並んで展示されているんですが、このように連作で見る方がより時の移ろいや変化が垣間見えていい感じです。
ユ・ソラ | Sora Yu
日本と韓国を拠点に、災害や事故などで突然失うこともある日常や些細な日々をテーマに、白く柔らかい布に黒い糸で刺繍を施し、日常の風景を記録するような立体・平面作品を通じて、日常とは何かについて問い直すような空間をつくりだしている。（公式HPより）
お洋服を刺繍で表現するのも面白いんですが、レシートが刺繍で再現されているのにはビックリ( ﾟДﾟ)です。とにかく刺繍がすごいです。絵画や陶芸などではない日常表現・・面白かったです。
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「I, Pencil わたしは、鉛筆」
こちらは長谷川学さんの個展になります。
長谷川さんは凹凸のある対象物の上に紙をのせ、表面を鉛筆で擦る事で模様を写し取る技法「フロッタージュ」を応用した平面と立体の両義性を持ち合わせた作品を制作されています。今回は銃や刀、手りゅう弾、銃弾などを扱った作品の他、作成時に使用された鉛筆の残りなども展示されています。硬質で冷たい質感の表現には鉛筆の鉛色がぴったりなんだと感じた個展でした。紙と鉛筆だけで作製された作品は、本物そっくりですが、持ってみるとすごく軽いそうですよ(*´艸`*)
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