Contemporary Art・Art

本歌取り式 名画集 & 國富奎三コレクション

今回は、姫路市立美術館の2つの展覧会について紹介します。

まず、優れた古歌の一部を引用し作歌する和歌の技法「本歌取り」こそが日本文化のありようであると考える杉本博司の「本歌取り」を援用し(←杉本博司展 本歌取りが2022年9月17日~11月6日まで開催済み)、美術館学芸員が再検証した企画展示「本歌取り式 名画集ー今、交差する伝統・対話・創造ー」を紹介します。すでに会期終了しています。紹介が遅れてしまい申し訳ありません。
次に常設展示「國富奎三コレクション近代フランス絵画 モネからマティスまで」を紹介した後、コレクションギャラリー「鉄の技と美Ⅲ―姫路藩主酒井家の刀剣」でいただいたパンフレットがとても分かりやすく刀剣を紹介されていたので、こちらも会期終了していますが、参考にpdfでアップしておきます。

本歌取り式 名画集ー今、交差する伝統・対話・創造ー
会期:2022年11月19日~2023年1月15日
場所:姫路市立美術館 企画展示室
主催:姫路市立美術館
協力:公益財団法人小田原文化財団、ギャラリー小柳、新素材研究所、杉本スタジオ、書寫山圓教寺、姫路市埋蔵文化センター
後援:朝日新聞姫路支局、神戸新聞社、産経新聞神戸総局、サンテレビジョン、播磨時報社、播磨リビング新聞社、姫路ケーブルテレビ、姫路シティFM21、毎日新聞姫路支局、読売新聞姫路支局、ラジオ関西

単にテーマに沿った名画を集めて展示するのではなく、その元絵となった作品や、影響をうけた作品を写真や解説を駆使し、展示作品の横に添付して紹介することで、今回のテーマとする本歌取り式がよりわかりやすくなっています。17~18世紀の古い掛け軸から巨大な屏風があると思えば、具体メンバーの白髪一雄や吉原治良の作品、横尾忠則の数点のシリーズ作品、ルネ・マグリットのリトグラフに、ピカソのデッサンなどなど、テーマに偏りすぎて展示物に共通性があまりなく、わかりずらい展示にはなっていますが、それはそれで、学芸員さんのチャレンジ。良しとしましょう。
一番お気に入りだったのは、ピカソの鉛筆画でした。ヘレナ・ルビンスタインの肖像画という12枚のデッサン画で、1人の女性の顔を様々な角度から描いているのですが、すべてが太い迷いのない最低限の線で描かれており、白い紙にまるで見えているかように浮かび上がる顔。それは素朴ではありますが、私が見たピカソの絵で一番衝撃的&素晴らしかったです。こちらの作品は写真撮影禁止で残念でした。
もう1つ横尾忠則の作品に常に登場するY字路ですが、ルソーのY字路との融合作品が展示されており、興味深く拝見しました。

flyer

作品リスト&解説



ギャラリー形式でアップします。写真をクリックすると大きな画像で表示されます。

 

國富奎三コレクション近代フランス絵画 モネからマティスまで
会期:2022年11月8日~2023年1月17日
場所:姫路市立美術館 國富奎三コレクション
主催:姫路市立美術館

こちらは平成6年に市内在住の國富奎三氏から寄贈を受けた、近代フランス絵画を中心とする50点の作品から、常時約30点を公開しています。今回はクロード・モネ、ラウル・デュフィ、モーリス・ユトリロ、アンリ・マティス、オーギュスト・ロダンなど20人程度の画家の作品が展示されていました。写真撮影禁止の作品がやっぱりいいですねえ。残念。写真撮影可能な作品の中で印象に残ったのは、一番最初に紹介するの写真の作品、マックス・ペヒシュタインのリトグラフ「夫人像」でした。

出品リスト

ギャラリー形式でアップします。写真をクリックすると大きな画像で表示されます。


そして最後に「鉄の技と美Ⅲ―姫路藩主酒井家の刀剣」のパンフレットをアップします。

それにしても、姫路市立美術館、やるな~~~~( ´艸`)
チェックする美術館が増えちゃいましたよ(;’∀’)

あっ、帰りに有名な「駅そば」を食べてきました。素朴な味で美味しかったです!

 

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