平行人生
新宮晋＋レンゾ・ピアノ展
会期：2023年7月13日～2023年9月13日
会場：大阪中ノ島美術館 5階展示室
主催：大阪中ノ島美術館、朝日放送テレビ、日本経済新聞社
協賛：エルメスジャポン株式会社
協力：イタリア文化会館ー大阪、関西エアポート株式会社、Zentis Osaka、株式会社脇プロセス
後援：在 大阪イタリア総領事部
本展は大阪出身の芸術家・新宮晋とジェノバ出身の建築家レンゾ・ピアノの二人展になります。今回の展覧会の初日は新宮さんの、そして最終日はピアノさんのお誕生日だそうです。狙った？( ´艸｀)
新宮晋といえば、「風のアーティスト」として世界的に有名です。名前は知らなくても、きっとどこかで彼の作品を目にした人も多いのではないでしょうか？兵庫県立美術館のエントランスなどでも見ることができます。兵庫県三田市の県立有馬富士公園の休養ゾーンには常設の野外ミュージアム「風のミュージアム」があり、新宮 晋が兵庫県に寄贈した「里山風車」と風で動く12点の彫刻が展示されています。
一方のレンゾ・ピアノはイタリアを代表する建築家でポンピドゥー・センターや関西国際空港旅客ターミナルビル、ザ・シャード、チバウ文化センターなどを手掛け、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞も受賞されています。
この二人の出会いは1989年に遡ります。ピアノが関西国際空港の建築家として選ばれ、空港内の空気の流れにこだわったデザインを考案。「空気の流れを見えるようにしてくれないか」と新宮に依頼し対面を果たします。年齢が同じであったことから意気投合した二人は、その後も数々のプロジェクトを手掛けます。
今回、展示室入ってすぐの部屋には、二人が誕生した1937年から2023年までの歩みが上下２段の年表になって紹介されています。同い年の二人が歩んだ平行人生( ´艸｀) 展覧会のタイトル、何が平行なのか考えてたんですが、そういうことなんですね。良いタイトルです。
会場内は二人がタッグを組んだプロジェクトの紹介や、建築物や作品の縮小模型、また大小の新宮晋作品が広い空間をゆったりと使って展示されています。扇風機で風を起こし、作品を動かしたり、作品ができるまでの映像を直接壁に投影するなど、面白い工夫のある展示方法になっています。
また大きな八角形のテーブルと長椅子が設置され、今回の展覧会に関係した本が置かれたスペースもありました。本の中には、新宮晋の作製した絵本もあり、子供が読んだり、絵を描いたりと楽しんでいる姿がありました。
展示作品は多くはないのですが、ピアノ作品の模型はとても素晴らしく、ぜひ近くで覗き込んで細かな部分を見てほしいと思います。新宮作品は、ゆ～～っくりだったり、ゆらゆらと動いたりと、一瞬たりとも同じ形のものがなく、時間をかけて見る事をお勧めします。
出口前のエリアでは、ピアノが未来のプロジェクトとして取り組んでいる2028年竣工予定の東京海上ビルディングのラフスケッチやコンセプトおよび最終模型などが展示され、また新宮が県立有馬富士公園で企画・構造する芸術・文化施設「地球アトリエ」が紹介されています。「サンダリーノ」はこの「地球アトリエ」のメイン・キャラクターです。このやんちゃでおしゃれな宇宙人で地球や地球の子どもたちが大好きなキャラクターが鯉のぼりに向かって宙に浮かんでいます。お見逃しなく！！
壁には
86歳の子どもたち
新宮晋とレンゾ・ピアノは今も楽しんで、いくつかのプロジェクトを進めている
とありました。なんて素晴らしいんでしょう。その精神を見習いたいものです。
flyer
作品リスト
会場内は映像も流れていますが、動画での撮影以外はすべて写真撮影可能でした。動く作品なので、動画でないとわかりずらいのですが、静止画をGIFアニメーションで作製してみました。参考になればと思いアップします。
《月の船》
ギャラリー形式で写真をアップします。クリックすると大きな画像で表示されます。
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