古巻和芳展
糸をわたる Walk on a thread
会期:2023年11月13日~2023年11月25日
場所:MU東心斎橋画廊
会期終了日に訪問。初めての画廊です。紹介が遅れちゃいましたが、とても面白いアートだったので、アップします。
まず古巻和芳さんのプロフィールから。「こまきかずふさ」って読みます。
1967年兵庫県生まれ。神戸大学経営学部卒。そう、地元の方です。もうこれだけで親近感がわいてきます。2006年に大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレで「繭の家-養蚕プロジェクト」を展開して以降、国内各地で土地固有の記憶を題材として、古民家や廃校、遊郭、港湾などを舞台としたサイトスペシフィック型の作品(その場所に帰属する作品や置かれる場所の特性を活かした作品)を作成されています。2017年以降は、実家の家業が着物屋だったことに想を得て、桑材の木像と生糸を組み合わせた作品を発表されています。
今回は、展示会場となる2階では会期前に画廊で実際に紡いだ繭糸の上を木彫の人物が渡っている作品が展示されています。手にはサーカスの綱渡りと同じようにバランス棒を持っています。バランス棒の左右の端には丸いおもりがあり、それで落ちないように調節しているそうです。ゆらゆらとゆれる人型はコロナ禍以降の今の社会をみているようでした。
不確かな足元に、バランスを取りながら、正面をまっすぐ見据えて歩いていく・・・難しい事ですねえ。考えさせられました。
3階には大小のバランス棒を持った彫刻や、生糸を手にもつ仏様のような彫刻もありました。バランス棒を持つ彫刻作品は、軽く触るだけで、揺れます。ほとんどが女性の彫刻で、いろいろな表情を見ることができました。
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