Contemporary Art・Art

STILL ALIVE 国際芸術祭「あいち 2022」愛知芸術文化センター編 その2

STILL ALIVE 国際芸術祭「あいち 2022」
[STILL ALIVEー今、を生き抜くアートのちから]
会期:2022年7月30日~2022年10月10日 
主な会場:愛知芸術文化センター、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)
芸術監督:片岡真実(森美術館館長、国際美術館会議(CIMAM)会長)
主催:国際芸術祭「あいち」組織委員会

さて、ここからは8Fの作品紹介です。

まずは笹本昇から。「リスの手法:境界線の幅」と題された舞台装置のような巨大な建造物。障子が組み込まれたパネル、玄関扉、シャッター。一見リアルでありながら、よく見ると、どこにも辿り着くけません。

リリアナ・アングロ・コルテスは明るく広い会場をいっぱいに使った写真、記録、インスタレーション作品です。次の会場は逆に薄暗い会場になります。モハンマド・サーミの絵画が展示されています。絵画には、人物は描かれず、誰かが存在していた気配だけが残され、悲しみや孤独感がそこはかとなく漂っています。

シュエ ウッ モンは妹チー チー ターや家族の写真を展示。クラウディア・デル・リオの作品は巨大な黒板です。誰もが自由にチョークで書き込める参加型のプロジェクトになります。そして、小寺良和の「バクダン」。飛び出ていたり、穴が空いていたり、内部の空洞が透けて見えるものど、これらの陶芸作品を作者は「バクダン」と呼んでいるそうです。確かにエネルギーと存在感が半端ない作品です。

そして・・10Fからは見えていたプランターのようなもの。ミルク倉庫+ココナッツの「魂の錬成」という作品です。この作品、会場となる愛知芸術文化センターの建物自体を呼吸器官と見立てます。たとえば、足場は毛細血管、気管は塩ビ管などなど。8Fから外に出て足場の階段を上がって見ることができるんですが、雨が降っていたので、叶いませんでした。アンラッキー2つ目( ;∀;)( ;∀;)

気を取り直して、つぎの展示室へ。そこには、巨大な橋がありました。荒川 修作+マドリン・ギンズの作品になります。タイトルは「問われているプロセス/天命反転の橋」。巨大すぎてうまく撮影できませんでした(;’∀’) 

そのお隣も広い展示室です。こちらではメアリー・ダパラニーが、オーストラリア先住民(アボリジナルの人々)の伝統的な技術によって作成された色鮮やかなパンダヌスで編まれた「編み地のマット」、「編み地の包み」が数点展示されています。綺麗ですねえ。

そしてバイロン・キムの絵日記ならぬ、絵画日記。毎週日曜日の空を描き、その日の気持ちを記した短いテキストが書き込まれています。心の機微が静かに響くとても素敵な作品です。

次の展示室に続く長い廊下には、先ほどの巨大黒板を設置したクラウディア・デル・リオの作品が展示されています。粘土で塗られた長い壁面に、さまざまな仮面、クモや魚といった生き物たち、木々や花々などが華やかに描かれています。その向かいの会場では、アブドゥライ・コナテの短冊状にしたマリ産の綿織物を重ねて作られた作品が、また岸本清子の遺した絵画と、パフォーマンスの記録が展示されています。猫が、猫が、猫が~~~~怖いって、感じです。

またお隣の展示室では、広い空間の壁を生かし、三輪美津子自らが粘土をこねて造り上げた立体物を描いた「STATUE(彫像)」や山岳誌に掲載された写真をもとに描かれた油彩画「At the Top of the Mountain」、そして、ジョルジュ・バタイユの『青空』に着想を得て制作され「LE BLEU DU CIEL」が展示されています。「LE BLEU DU CIEL」は初公開の作品です。

そろそろ展示も終わりに近づいてきました。
ローリー・アンダーソン & 黄心健(ホアン・シンチェン)の作品は、壁と床の4面に宇宙のイメージが投影される迫力の映像と音響を伴って観客を月面の旅へと誘います。15分間のVR(予約制)では、観客自身が宇宙飛行士となり、低重力の月面を歩いたり飛んだりする体験も可能とか!←満員で体験できず、3回目のアンラッキー( ;∀;)( ;∀;)( ;∀;)

最後は渡辺 篤(アイムヒア プロジェクト)です。最後はお月様にまつわる作品。「同じ月を見た日」は、自らの孤独と他者の孤立に思いを馳せ、その存在を想像することで、孤独をベースとした柔らかな連帯を生み出すと解説されています。なんだかホッとします。

展示場を出たすぐのところには、和合亮一の「#愛の礫」があります。Twitterの画面みたいです。見逃しそう。またロビーにはディムート・シュトレーベの最新作の「エル・トゥルコ」を見ることができます。AIと人間の知性の関係を入口に、知識、真実、意味の生成とは何かを問いかけます。画面上の右側の人物はソクラテス。作中では、このシステムの陰で実際の人間が操作しています。左側はAIキャラクターのフォン・ケンペレン。う~~ん、会話が英語なんで、難しいですねえ。

8Fは映像作品が多かったですねえ。
*なお、ケイト・クーパー(動画)、ディードリック・ブラッケンズ(写真撮影禁止)、百瀬 文(映像)、潘逸舟(ハン・イシュ)(映像)、ヤコバス・カポーン(映像)は画像がありません。

公式ガイドマップ


ギャラリー形式でアップします。一応紹介順に1作品につき1~3カット選択し、アップしたつもりですが、違っていたらごめんなさい。写真をクリックすると大きな画像で表示されます。

 

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