稲垣元則 Painting
会期:2023年11月4日~2023年12月9日
会場:Gallery Nomart ギャラリーノマル
後援:ゲーテ・インスティトゥート大阪・京都
今回は稲垣元則の個展です。稲垣元則さんは1971年京都府生まれ。94年大阪芸術大学芸術学部美術学科卒業し、90年代初頭よりB4サイズのコピー用紙へのドローイングを開始。2000年代に入り写真や映像による作品づくりにも取り組んでおられます。ギャラリーノマルでは過去に、刻々と変化する時間の流れを茫洋と広がるアトラス(地図)になぞらえた映像とドローイングによるインスタレーションによる個展「Atlas」、デュッセルドルフでの経験をもとに新たなかたちで制作された写真と映像作品、およびウォール・ドローイングが展示された「100 Jahre / 100年」🔗が開催されました。
今までは写真と映像そしてドローイングを主に手掛けられてきましたが、今回の個展はタイトル通りPainting作品が中心です。ギャラリー内には大小の作品がゆったりとした間隔で展示されています。油彩であっても、単色から何色も色を使った作品があったり、ドット状から塗り重ねるものまでと様々です。また鉛筆で描かれた作品やキャンバスをカットして作成された作品など、展示数は多くないのですが、久方ぶりにpaintに挑んだ稲垣さんの作品の数々を見ることができました。
作品の構図は今まで長年培われてきた写真や映像、ドローイングからでしょうか。「100 Jahre / 100年」で壁に描かれたドローイングが鉛筆でキャンパスに、橙色主体の絵画《理由はわからない》ではゆらめく波を感じました。グループ展「B4」🔗で展示されていた鏡をキャンパスに見立てて作成された作品が今回は油彩で描かれ、月の名前のついたシリーズ3点は描かれた線が、「MUG+」🔗でコップに描かれた自身の指紋で描かれたドット状の線と類似しています。作品自体はさざ波を表現しているかの様でとても綺麗です。いくつか過去の作品を見知っているだけにその記憶を思い出しながら作品を鑑賞させていただきました。いろいろと挑戦をされた作品が並び面白かったです。ご本人から「B4」の時に今回の個展についてお話を伺ったとき、paintは少し苦手そうな感じを受けたんですが、いえいえ、なんとも素敵な作品ばかりです。
2階にも数点作品が展示されています。前回「B4」で展示されていた、鏡をキャンパスに自身のほくろを描いて作品にしたものが展示されていたのですが、キャンパスとなっている鏡に対面の作品が写りこむように角度をつけて写真を撮影してみました。う~~~ん、面白いわ~~!!いい感じです。現代アート好きです( ´艸`)
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