Contemporary Art・Art

兵庫県立美術館 2023年度 コレクション展Ⅲ 美術の中の物語

兵庫県立美術館 2023年度 コレクション展Ⅲ 
特集 美術の中の物語
期間:2024年1月13日~2024年4月7日(会期中一部展示替えあり)
会場:兵庫県立美術館 常設展示室1・2・3・4・5・小磯良平記念室・金山平三記念室

メイン会場で行われている「美術の中の物語」
ⅠからⅥまでのテーマに分けて展示されています。特にⅡはとても気に入ったので、一生懸命解説しました( ´∀` )
(Ⅴの小磯良平記念室・Ⅵ金山平三記念室は紹介済み🔗)では、行って見ましょう~~~!!

Ⅰ「私たちの物語」
明治以降に神話や聖書、歴史な物語を絵画として表現した作品が展示されています。写真の最初に紹介している神中糸子の《桃太郎》では、桃が小さい!ここから桃太郎が誕生するのね・・( ゚д゚)ウム 田中忠雄の《ゲッセマネ3題》も凄くインパクトがありました。ちょぴり漫画チック。宗教画じゃないのがいいですねえ。宗教画・・苦手です。仏教徒なので、キリスト教の死生観がよく理解できていません。

Ⅱ「画と文の物語」
今回はこの展示室が一番のお気に入り!こちらはダリ,サルバドールと横尾忠則の作品が展示されています。
まずはダリから。ぐにゃりと曲がった時計を描いた《記憶の固執》が代表作ですが、今回は版画です。マルキ・ド・サドの3つの戯曲をもとにグワッシュ(ガッシュ)で描いた挿絵作品をリトグラフにしたもので、「双生児あるいは困難な選択」シリーズ25点のうち8点が展示されています。

ちょっとお勉強

・・透明水彩とグワッシュの違いについて・・
透明水彩絵具:顔料を少なくしてアラビア ゴムの量を多くしたもので、糊成分が多いために絵具の透過性が高まります。
不透明水彩絵具〈グワッシュ,ガッシュ〉:顔料比率を高めてアラビア ゴムを少なく配分して作られていることから、絵具の奥深くまで光が届かないため不透明に見えます。

・・リトグラフ・・
リトグラフ (lithograph)とは版画の一種で、水と油の反発作用を利用した版種になります。版面を彫らずに印刷するために「平版」と呼ばれています。版面に石を用いた石版画に分類され、版画の中でも美しい線やタッチが表現でき、豊かな色彩表現が可能なことで知られています。

で、今回はリトグラフです。油彩画はよく見るのですが、リトグラフはお目にかかったことがなく、色合いがとても上品で綺麗な上に、線がとてもやわらかく繊細。ほんとうにダリ?って思って見ていました。せっかくなら25点すべて見たかったな~~って思いました。

そして、横尾忠則さん。柴田錬三郎の連載小説だった『うろつき夜太』の挿絵より24作品の原画が展示されています。圧巻だわ(*´艸`*)。小説の連載にあたり、柴田さんと横尾さんは高輪プリンスホテルに1年間、当時でいう「カンヅメ」状態になったそうです。あらすごい・・・ 生と死、男女の関係がうまく表現された面白い挿絵ばかりです。制作年は1973年。今の作風とは違い丁寧な描き方です。また1993年にこの原画を使用して作成されたうろつき夜太Ⅰ~Ⅳまでのシルクスクリーン作品も展示されています。

文があっての絵か、それとも絵があることにより文がより生き生きとするのか?鶏が先か卵が先か・・悩ましいですね( ´∀` )

Ⅲ「私とあなたの物語」
こちらでは作家の関心や経験に基づき、新たに展開された作品を見ることができます。森村泰昌・大岩オスカール・やなぎみわな・中辻悦子など、想像を掻き立てられる作家達の作品を大変興味深く鑑賞しました。小幡正雄の段ボールと色鉛筆の作品が、大変よくできていて、ビックリでした。自分でもできそうですが、無理でしょうねえ。(;’∀’) 吉村益信の《豚・pig・lib;》は久しぶりに見ましたが、インパクトありますねえ。

Ⅳ「関西写真壇物語」
現在開催中の「安井仲治展」🔗と関連しての展示です。安井仲治個人から寄贈されたものや、中山岩太、ハナヤ官兵衛などの写真が展示されています。(こちらは個人蔵の作品は撮影禁止です)

Ⅴ「近現代の彫刻ー彫刻の中の物語」
ちょっと・・いや、かなり苦手な領域、彫刻の展示です。こちらの展示室はあまり展示替えがないんですが・・まあ、彫刻ですから重いよねえ・・(;’∀’)・・今回は結構な作品が展示替えされていました。おおお~~って思ったのは、クロチェッティ,ヴェンナッツォの《マグダラのマリア》と舟越保武の《ダミアン神父》でした。

展示解説


作品リスト


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